ウルトラマラソンのコースは、少なからずそれなりの高低差があるのが普通です。ですから、ウルトラマラソンの練習では、アップダウンのある坂道を練習に取り入れたいところです。
坂道練習として有名な方法は、峠走ですね。あなたは、すでに練習に取り入れているかもしれませんね。耳にしたことはあるかもしれません。
確かに峠走は、ウルトラマラソンの脚作りとして、とてもよい練習方法ですが、ひとつ大きな難点があります。それは「近所に峠走ができる峠道があるとは限らない」ということ。
普段の練習コースや、近所に峠道があるとい恵まれた環境にお住まいの方は少ないでしょう。峠道どころか、長い距離の坂道を探すのも困難な方も多いのではないでしょうか。
そこで、近所に峠道がなくても、効果なアップダウン練習ができる方法をご紹介いたします。
これからご紹介する方法は、僕がすべて実際に試してみて、アップダウン練習として効果があったものばかりです。ぜひ今日の練習から取り入れてみてください。
目次
1. 長い坂道を走る必要はない
坂道練習では、長い距離を走らなくても、十分に効果を上げることができます。たとえ距離が短くても、昇り降りを繰り返して、身体に疲労が溜まりにくい走りを身に付ければ良いのです。
たしかに、長い距離の坂道を走り続けた方が効率的に鍛えることができるのは、間違いありません。
でも、長い坂道を走るために、わざわざ移動するくらいなら、その移動時間を、平地で走る練習に充てた方が、よっぽど良いです。(だだし、月1回くらいは坂道を求めて遠征するのは「あり」です。)
2. 身近にある坂道を活用しよう
あなたの近所には高低差があアップダウンのある長い距離の坂道はなくても、100mくらいの坂道ならあるのではないでしょうか?
例えば、河川敷にある堤防。堤防の上と下にサイクリング・ロードがあるなら、その道を昇り降りしながら走ると、良い坂道練習になります。
東京のお台場にあるレインボーブリッジのような大きな橋があれば、橋を往復するだけでも、そこそこの高低差を稼ぐことができますね。
距離は短くても良ければ、近所に坂道はたくさん見つけることができそうです。
3. 休日は峠道まで遠征してみよう
身近にある100mくらいの坂道でも、日々の練習としては十分に効果があります。でも、あなたがウルトラマラソンの完走を目指すのなら、休日を使って峠道に遠征してみることをオススメします。
長い距離の坂道を走ることは、100kmという長距離のウルトラマラソンを走りきるための脚作りとして非常に効果的です。
少し移動に時間がかかっても、峠道を走ることは非常によいウルトラマラソンの練習になります。峠の麓(ふもと)に温泉でもあれば最高ですね。
東京にお住まいなら、温泉施設のある高尾山や足柄峠がオススメです。
高尾山
足柄峠
4. 目標がロードレースならトレラン練習は不用
もしあなたが完走を目指しているウルトラマラソンがロードレースなら、トレイルランニングの練習は不用です。練習はロード一本に絞るべきだと考えます。
「どうせ坂道を走るならトレランでもしようかな」と思うかもしれません。または、「不整地で走った方が、効率的に鍛えられる」と感じるかも知れません。
確かに、せっかく坂道を走るならトレランの方が楽しく走れますよね。それに、走りにくい不整地を走ることでバランス感覚が養われ、ランニング能力も向上します。
それでも、やっぱり、ロードとトレイルでは、走り方が違うため使う筋肉の部位も異なります。鍛えるべきは、目標とするレースで必要とする「走る力」です。
レース本番は、日々練習したことのアウトプットの場です。極端なことを言うと、レース本番で使わないことは、練習する必要はありません。
英語のテスト前に、数学の勉強はしませんよね?
趣味や気分転換として、トレイルを走るのはOKです。でも、ロードのウルトラマラソンの練習としてトレイルを走るのでしたら、メリットは無いです。
むしろ、慣れないトレイルを走ってケガをしてしまうデメリットの方が大きいでしょう。
ロードのウルトラマラソンの練習は、ロードが一番です。
トレイルランって楽しいから、気分転換で走ることに留めておきましょう!
5. まとめ
坂道を走らなくても、ウルトラマラソンを完走することは可能です。
でも、ウルトラマラソンを完走した「ウルトラランナー」に、どのような練習をしたのか話を聴くと、ほぼ全員が坂道をしっかりと走り込んで脚作りをしていました。
ちなみに、僕は週末を使ってアップダウンだけの30kmを二日間連続で走ったことがあるのですが、二日目の後半は、ウルトラマラソン終盤のキツさを体験できますよ!
坂道ダッシュだけでも十分に効果はあります。ぜひ今日の練習から取り入れてみてください!